告別式

 『8時30分に起きよう』
と言われていたので、携帯の目覚ましをセットしてあったのに、ハッと目が覚めた母が
『違った!8時30分に布団屋さんが布団を取りに来るんだった!』
と飛び起きて、まだ8時頃なのに私を叩き起こします。布団を身体に巻き付けて抵抗するも、布団を引っ張ってゴロンと転がされ、無理矢理起こされました。まさに漫画のような朝でした。低血圧の私は、朝が苦手なのに…。中学生の頃からベットで寝ているので、こんな起こされ方は久しぶりでした。


 母の従兄弟が次々と到着し、今日もお経を上げていただいた後、祖父を花で囲み、お別れをしました。棺を閉めるとき、様々な思い出が浮かんできて、思わず泣き出してしまいました。隣の火葬場に移動し、最後の別れを告げました。
 もうこの世にいないと分かっていながらも、いつものように病院にお見舞いに行けば
『来てくれてありがとう』
と言いながら私の買ってきたコーヒー牛乳を美味しそうに飲む祖父に会えるような気がします。


 遺骨と共に斎場に戻り、繰り上げの初七日を行いました。最近になって、我が家は真言宗であったコトを知りました。ずっと無宗教だと思っていたので…。
お正月にはお寺に行ってダルマを買ったり、厄年の時には川崎大師に行ってお経を上げてもらったりしていますが、それはみんなやるものだと思っていました。ただ、家には神棚があって、月に2度ご飯をお供えしたりしています。建て替える前の家の時には、神棚が2つありました。それにも関わらず、無宗教だと思っていました…。こんな私でも護って下さるなんて、とても心の広い神様だと思いました。


 精進落としも終わり、祖父と一緒に自宅へ帰りました。いままで物置となっていた1階の和室を片付けてあった(というか、荷物を隣の兄の部屋に全部移動してあった)ので、そこに即席祭壇を作ってもらいました。
祖父が亡くなってから、ずっと私たちの不安などを取り除き、様々なアドバイスや指示をして下さった葬儀屋さんの女性に、本当に感謝した5日間でした。あんなにお仕事できる方はそうそういないのではないかと思えるほど、全てのことをこなして下さいました。祖父もきっと喜んでいると思いました(^^)